ただの落書き?天才ピカソが描いたダックスフントの愛犬ランプ

今回ご紹介するアーティストは世界的に有名な「パブロ・ピカソ」です。

天才と言われるピカソその所以は、実は膨大な作品の量にあります。

生涯におよそ1万3500点の油絵と素描、10万点の版画、3万4000点の挿絵、300点の彫刻と陶器を制作し、最も多作な美術家であると『ギネスブック』に記されている。(Wikipediaより)

油絵、素描、版画、挿絵、彫刻、陶器さまざまなジャンルで、合計15万以上の作品を残しています。

ピカソ本人もこのように言ったと言われています、

ミュージアムをひとつくれ。埋めてやる。

かっこいい~。

海賊王みたいなセリフですね。

ということで今回は天才ピカソが描いた犬の作品をご紹介します!

ピカソってどんな人?

名前パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・フアン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・シプリアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ
生没年1881年 – 1973年
学校王立サン・フェルナンド美術アカデミー
影響を受けた画家ディエゴ・ベラスケス
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
フィンセント・ファン・ゴッホ
ポール・セザンヌ
代表作ゲルニカ(1937)
泣く女(1937)

世界的に有名なスぺインの画家。

ジョルジュ・ブラックとともに「キュビスムの祖」と言われています。

生涯で15万点以上の作品を残しました。

略歴

年齢出来事
1881年0歳スペインのマラガで生まれる。
1897年26歳国展で佳作、地方店で金賞を受賞する。
王立サン・フェルナンド美術アカデミーに入学するも退学する。
1918年47歳オルガ・コクローヴァと結婚する。
1973年91歳逝去

画風

キュビスム、シュールレアリスムの画風。

油絵、素描、彫刻、版画など様々な場で才能を発揮しています。

代表作品

『ゲルニカ』パブロ・ピカソ
作品名ゲルニカ
製作年1937年
所蔵ソフィア王妃芸術センター
サイズたて 349 cm × よこ 777 cm
『泣く女』パブロ・ピカソ
作品名泣く女
製作年1937年
所蔵テート・モダン
サイズたて 60  × よこ 49 cm

ピカソの犬の作品

女性と犬

『女性と犬』パブロ・ピカソ
作品名Woman with dog
(女性と犬)
製作年
所蔵
サイズ

女性といっしょにいるのはアフガン・ハウンドのカブール。

ピカソによって飼われていた犬です。

女性と犬

『女性と犬』パブロ・ピカソ
作品名女性と犬
(WOMAN WITH DOG)
製作年1962年
所蔵
サイズ

こちらの作品も「女性と犬」。

描かれているのはアフガン・ハウンドです。

ピカソは動物愛好家として知られていて、ペットに鳩、フクロウ、ヤギ、そして犬を飼っていました。

犬も好きですが、特に鳩を溺愛していたそうです。

女性と犬

『女性と犬』パブロ・ピカソ
作品名女性と犬
(Woman with a Dog)
製作年1955年
所蔵
サイズ

犬とじゃれている女性もしくは犬を叱っている女性。

見た目はブルドッグのようですが、実際はどうなんでしょう。

キュビスムという描き方はいろんな角度から見たものを一つの平面に収める描き方です。

「絵に動きを与えた」とも言われています。

少年と犬

『少年と犬』パブロ・ピカソ | TOP of ART.com
作品名少年と犬
(Boy with a Dog)
製作年1905年
所蔵
サイズ

少年と犬。

キュビスムを見た後なので、普通すぎて物足りなく感じますね。

ピカソは生涯で最も画風を変えたアーティストともいわれていて、同じ犬をモチーフにした作品でも違った顔を見せてくれます。

ちなみに「犬を連れた少年」というタイトルでも知られており、こうしたポスターも手に入れることができます。

『犬』パブロ・ピカソ

素描で描かれたシンプルなダックスフント。

これがあの『ゲルニカ』や『泣く女』を描いたパブロ・ピカソの犬です。

正直「ただの落書き」に見えません?

ちなみに、ピカソはこのような名言を残しています。

「昔、母は私にこう言った。お前が軍人になれば、将軍となるでしょう。修道士になれば、法王となるでしょう。そして私は画家となり、ピカソとなった」(Wikipediaより)

画家が描いた犬だからすごいのではありません。

”ピカソ”が描いたからすごいんです。

ちなみにこちらもポスターがあります。

▲ポスター

▲バスタオル

絵に描かれているのはピカソの愛犬、ダックスフントのランプです。

ダンカンという写真家がピカソのうちに連れてきました。

自分以外になかなかアトリエに入らせなかったピカソでさえ、ランプをアトリエに入れることを許しました。

それほどまでランプのことが大好きだったんです。

17歳まで生きたランプは、なんとピカソと同じ年に亡くなりました。

まさに生涯の友ですね。

ラスメンテナンスバリアス

『ラス・メニーナス』DiegoVelázquez

さて、まだまだピカソ作品のおもしろさは止まりません。

こちらの作品は「ディエゴ・ベラスケス」という画家が描いた『ラス・メニーナス』という作品です。

右下にマスティフのような犬もいます。

ピカソはこの作品を元に4連作を描きました。

『ラスメンテナンスバリアス』パブロ・ピカソ

1作目。

「え、別の作品?」となるほどガラっと印象が変わりました。

しかし、よく見てください。

右下の犬、おめかしをする女性、奥の扉、天井などよく見れば参考にしたことがわかります。

『ラスメンテナンスバリアス』パブロ・ピカソ

2作目。

「これこそ別の作品でしょ」となったあなた。

よく見てください!

ポイントを見てみるとやはり「ディエゴ・ベラスケス」をモチーフにしたことが分かります。

『ラスメンテナンスバリアス』パブロ・ピカソ

3作目。

不思議の国のアリスっぽい雰囲気。

ここまで変えてもちゃんとわかるのがピカソのおもしろいところ。

『ラスメンテナンスバリアス』パブロ・ピカソ

4作目。

誇張しすぎた『ラスメンテナンスバリアス』です。

犬は絶対絵に入れているのが素敵。

以上、4連作でした。すごくないですか?

ピカソのすごさが分かる4連作だった思います。

Read about Pablo Picasso's Dog drawing.…

さいごに

キュビスムで有名なアーティストの犬の作品はこちら↓

動物を愛し動物になろうとした画家フランツ・マルクの犬作品10

ピカソに認められた日本の天才芸術家「岡本太郎」の犬の作品はこちら↓

【20世紀の天才芸術家】岡本太郎が創った犬作品は一味違う!

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